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「『長編一覧』」
『溢れる想い・全18話』

15

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『初心(うぶ)』

地響きと同時に、リョウは感じなれた衝撃を受けた。

何処からともなく出現したのは、『初(うぶ)度100%ハンマー』であった。

香が渾身の力を込めて召還したそのハンマーは、ハート型をしていてピンク色だったそうな。


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床とキスをしたままのリョウに近づき、香はそっとしゃがみこんで言う。


「あんたが悪いんだからねっ?・・そ・・その・・
求めてくれるのは・・う・・嬉しいけど・・///ちょっとは手加減してほしいのよっ
あ・・あたしは・・初心者・・なんだからっ//」


香はそう言うと、ハンマーと床の隙間から出ているリョウの耳に唇を近づけ・・
優しいキスをおとした。チュっと音をたてながら可愛らしいキスを終えると・・・・。


「ぁっ・・あたしもシャワー浴びてくるわねっ///」


と言い残し、逃げるようにリビングを出て行った。


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一人ハート型ハンマーの下敷きになっているリョウは、
あれほどの衝撃を受けたにも関わらず、掠り傷一つ負っていない。

それどころか、リョウは何事もなかったかのように起き上がり、
愛しげにハート型ハンマーを見つめる。


「初心者・・か・・香は香なりに・・
俺達の変化を受け入れようとしてくれてるってことか・・
なら・・きちんと伝えておかないとな・・」


そう呟き、リョウは少し複雑な表情をして小さな溜息をついた。

そして先程放り投げてしまった洗濯籠と衣類を集め、バルコニーに干してゆく。

全ての洗濯物を干し終えると、
バルコニーの縁に凭れかかりながら、
リョウはよく晴れ渡った空を見上げた。


「いい天気だ・・」


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『冴羽アパート・香の部屋(客間)』
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香は全身真っ赤にしながらリビングを出て、自分の部屋へと急いだ。


自室に入ると香は、真っ先に兄の写真を手にとった。

バクバクと外に響いてきそうな鼓動を落ち着かせるために。


(兄貴・・あたし・・昨日からドキドキしっぱなしだよ・・。
リョウと愛し合えるようになるなんて、あたし・・思ってなかったから・・。
な・・何か幸せすぎて・・夢みてるみたい。)


香は自分の鼓動が落ち着くのを待って、写真をいつもの場所に戻す。


そして香は少し考えてから、
衣類箪笥の中からいつも着る服ではなく、
シンデレラデートの後、絵里子から
『動きやすい服でも、冴羽さんをものにしたいならこれくらいのを着なさい』
と・・半ば強引に贈られていた服を取り出した。


その服はパフスリーブワンピースで、
とてもシンプルなつくりのワンピースなのだが、
タイトになっているスカート部分に、大きなスリットが入っている上に、
あの絵里子が香の為にデザインしたというだけあって、
香の美貌を余すことなく引き立てるものであった。


「これくらい着るようにしよう・・うん。
あ・・下着も・・いつものじゃ・・何か嫌だし・・
この間買った新品にしよう・・」


いつもの服を着てしまうと、この夢のような現実が
本当に夢になってしまいそうで香は怖かった。

そんな思いから、香は真新しい服を選んだのだ。

そして・・・香は今朝方から心の中で続けていた問答に決着をつける。


(一人で悶々と悩んでてもダメだわ・・リョウとちゃんと話そう。
あたしは守られるだけのパートナーなんて嫌・・。
これからリョウとずっと生活していくのなら、避けられない事だもの。
あたしはリョウから離れる事なんて絶対にできないわ・・だから・・。)


一通り服を選び終え、考えがまとまると、香はシャワーを浴びるべく風呂場へ向かう。


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そして数十分後----・・
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香はシャワーと朝の手入れを終えて自室に戻り、薄いメイクをしていた。

するとベーコンの焼ける芳ばしい匂いが漂ってきた。


(あれ?・・ベーコンの匂いだ・・?
・・・ぁっ!?やっ・・やだっあたしったらっ!?)


香は膨れ上がった想いを整理するのに夢中になりすぎていて、
リョウが家事をしてくれている事をすっかり忘れてしまっていた。


「朝起きた時は気づいてたのにぃ~っ!」


香は簡単に自分の姿を鏡でチェックすると、
急いでリョウが居るであろうキッチンへ向かった。


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