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「『長編一覧』」
『溢れる想い・全18話』

03

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『結論』

『愛してる』

香の自分を想う言葉を、リョウは今はじめて耳にした。

態度や行動で伝えられてはいたのだが、
『愛してる』と直接言われたのは初めてだったのだ。

長年の苦悩など一瞬にして溶かしてしまう愛しい女の想いに、
リョウの体は自然と動いた。

ほんの一瞬・・リョウは触れるだけのキスを香の頬に落とす。


「っ!?」


突然の感触に驚き、真っ赤なままの香が目を見開く。


「香・・キスするときは・・目閉じるもんだって・・あの港で教えたろ?」


(・・え?・・!?あ・・あの港って・・えっ・・え!?りょ・・リョウまさか・・)


「・・///・・リョ・・リョウ・・あの時・・あたしに気がついていたの?・・」


「当たり前だ・・お前の匂いや顔が分からないわけないって・・」


(ハンマーだってくらったし・・気づかないわけないだろが・・)


「りょ・・リョウ・・・//・・じゃぁ何であの時、
気づいてるって・・言ってくれなかったの?・・」


香が疑問に思うのも当然のことだったのだが、
何の返答も考えていなかったリョウは、苦笑いしながら言う。


「ぁ・・はは・・そんな事はどうでもいいじゃないのっ・・香ちゃん」


「・・よくないわよっ!あの後、どんだけあたしがっ」


あのデートの後、
香が数日塞ぎこんでいたのを知るリョウにとって、
この言葉はかなり効いたようだ。

リョウはこれ以上誤魔化せないなと、あの時の心情を話はじめた。


「・・あの時は・・まだ・・何の結論も出せてなかったのさ・・
お前にローマンを渡した時に言ったろ?・・ずっと迷っていたって・・
中途半端な決意のままじゃ、お前を素直に受け入れられなかったんだよ・・・」


そこでリョウは一旦言葉を切り、
大きく息を吐きながら香を抱きなおし、
耳元で囁いた。


「だが・・今はもうお前を手放す気はない。
も・・もちろん・・お前が俺の元に居たいと思ってくれてるのなら・・だがな?・・」


リョウの言葉を、香は愛しい男の腕の中で聴くと、
長年必死の想いで押し殺していた想いを、
ポツリポツリと口にしてゆく。


「・・リョウと別れたいと思ったことなんか・・
一度だってないよ・・そりゃぁ・・落ち込むこととかも沢山あったけど・・
あたしは、自分でリョウと一緒に居ることを選んできたのよ・・
これから先だって・・・・あたしはリョウと・・・ずっと一緒に居たい・・」


耳まで真っ赤にして香が真摯に投げかけてくる言葉に、
リョウは息を呑み、同時に自分の心が今までにない程
あたたかくなっていくのをリョウは感じていた。


「・・・俺ってば香ちゃんに
めちゃめちゃ愛されちゃってるのね?」


「う”っ・・///」


何時ものおちゃらけ口調で言われた言葉だったのだが、
リョウが香を優しく抱きしめていることと、
言われた言葉自体が図星だった為、香は言葉を失ってしまった。

そんな香の反応を、リョウは心底可愛いと思っていた。

そして自分の中に封印してきた想いの箍を、漸く外す決意固めてゆく。

より一層、香を抱きしめる力を強くし、香の耳へ低く甘くリョウは本音を流し込む。


「・・・香の想いは・・しっかり受け取ったぜ・・
俺の想いも・・・きっちり受け取ってくれるんだろ?・・
今更いらないって言っても・・おせぇからな・・」


「っ・・リョウ・・////」


自分の顔を見あげてくる香の顎を、優しく持ち上げ
さっき口にした言葉を、リョウはもう一度口にする。


「・・目ぇ・・閉じろって・・キスできないだろ?」


(・・リョ・・リョウがキスを迫ってる・・このあたしに・・
あの時とは・・違う・・・あたしに・・・)


香が目を閉じたのを確認すると、
リョウは香の唇に触れるだけの、優しいキスをおとした。

一度だけでは足りず、何度も何度もキスをおとしていく。


「・・んっふ」


何度目かのキスで香がもらした吐息に、
リョウの理性は決壊寸前になっていたが、
もっと深く香の唇を味わいたくて、舌で香の唇を舐める。

その瞬間、香の体が少し強張ったのが分かったが、とめられなかった。

チロチロと何度も唇をリョウの舌が擽る。


「・・・香・・・」


(・・だ・・だめ・・なにも考えられなく・・なる・・リョウ・・)


香は、体の芯がぞくぞくするよな感覚に戸惑っていた。

力が入らなくなった香の唇に、
少し荒々しいまでの深いキスを、リョウはおとす。

何度も欲しいと願ってやまなかった香の唇は、
この上なく甘く・・美味で、リョウは飽きることなく貪った。

どれだけの時間、深いキスを続けていたのか分からなかったが、
互いの息遣いが次第に荒くなっていくのだけは、二人ともしっかり感じとっていた・・・。


(あ・・からだが・・あつ・・どうしちゃったんだろ・・あたし・・)


「・・んはぁっリョ・・リョウ・・」


「・・ん?」


突然香が唇を離し、自分の名を口にしたので何かと思って香を見つめると、
香は真っ赤になりながら、潤んだ瞳でリョウの目を見返してきていた。

あまりの可愛さに、キスを再開しようとすると、やんわり香の手がキスを拒んだ。


「どうした?」


「・・リョ・・リョウ・・からだが・・あついの・・
どうしちゃったのか・・な?・・あたし・・」


リョウは香のあまりに艶っぽい告白に、
決壊寸前の理性が吹き飛びそうになったが、
ここはまだ教会なんだと、僅かに残った理性が警告を発していた。


「っ・・あんまり煽るな・・我慢できなくなるだろぉがっ」


「え?・・」


「ぐっ・・こ・・ここはまだ教会なんだぞっ・・続きは帰ってからだっ!」


そう言ってリョウはもう一度、香に軽い触れるだけのキスをおとした。


「・・んっ」


「・・帰るか・・」


「・・う・・うん」


そう短く会話をすると、二人は並んで歩き、
自分達の顔色と同じ色をした愛車へと向かったのだった。

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