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「『長編一覧』」
『溢れる想い・全18話』

05

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『素直な気持ち』

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『冴羽アパート・風呂場』
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気まずい雰囲気に根負けして逃げてきてしまった香は、
これから二人に起こるあろう事への不安と、
自分の底で燻っている熱に戸惑いを隠せないでいた。


ジャーッ(お風呂のお湯を溜める音)


「・・このお湯みたく、すらすら素直に気持ちが出せたらいいのにな・・はぁ」


(気まずい空気になんてしたくなかったのに・・
結局逃げてきちゃったし・・どんな顔して喋ったらいいか分からないじゃないっ・・はぁ・・)


キュッ(蛇口を閉める音)


(とりあえず、お風呂入ってご飯食べて、落ち着こう・・うんっそうしようっ)


そう決めて香は風呂場を出ようと立ち上がる。

すると・・気配を殺してドアにもたれかかり、
ジっとこちらを見つめていたリョウが香の視界に飛び込んできた。

全くリョウに気づいていなかった香は、
驚きのあまり足を滑らせ倒れそうになる。


「きゃっ!?」


すぐにくるであろう衝撃に身構えていたが、
いつまでたってもその衝撃がくることはなく、恐る恐る香は目を開く。


「おまぁ・・危なっかしいトコは、全然変わらんよなぁ昔っから・・」


などと、香を抱きかかえながらリョウは言う。

そんなリョウの言葉に香はつい、いつものように反応を返す。


「うっさいっ悪かったわねっ・・でもありがと、もう大丈夫だから離して?」


そう言ってリョウから離れようとするが、リョウの腕の力は緩められることはなかった。


「いやだねっ離さんもんねっ」


いつものような軽い口調だが、リョウの瞳は真剣だった。

そんなリョウに何をどうしていいか分からない香は、これまたいつもの調子で言う。


「ちょっっとっ・・なに言ってんのよっ・・夕飯つくりたいのっ離してってばっ!」


そんな香の態度に、リョウは拗ねたような表情になった。


「・・おまぁ少し黙ってろって・・・」


そういうと香の返事を聞く前に香の唇を奪う。


「んっ」


この日何度目かのキスだというのに、香は突然の事に驚き硬直した。

しかし自分の唇に触れているのが、
リョウの柔らかな唇なのだと理解すると、
一瞬で香の強張りは溶けてゆき、それと同時に自分の芯が
ジンジンと熱を帯びはじめるのを、蕩けそうな思考で香は感じていた。


軽い触れるだけのキスを何度もしながら、
リョウは先ほどの行動を香に詫びはじめた。


「・・さっきは・・変な空気出しちまって・・悪かった・・
いつもの場所に帰ってきたせいで・・て・・照れくさくてな・・」


リョウからのキスの嵐に、香の思考は停止寸前だったが、
いつものリョウからは考えられない言葉に、
香はクスクス笑いながら返事をかえす。


「・・・りょ・・リョウが照れたの?・・クスクス」


「おっお前なぁっ笑うことないだろっ?」


「クスクス・・だ・・だって・・リョウが照れるって何か可笑しくってさ」


「///ったくぅ・・俺だってこんな自分知らなかったさっ・・悪いかっ//」


そう言ってプイっと横を向いてしまったリョウが、
堪らなく愛しくて、香はゆっくりリョウの首に腕を絡め、
少しつま先立ちになりながら、リョウの唇を奪った。


香の突然の行動にリョウは驚きながらも、
人一倍照れ屋でこんな事は苦手であるはずの香が、
自分からキスをしてきてくれたという事が、
リョウは堪らなく嬉しくて、香の柔らかなクセっ毛を撫で、
香からの可愛らしいキスから、教会でした深い深いキスに変化させていった。

お互いの息が荒くなってきたところで、
リョウは名残惜しげに唇を離すと、ニヤっと悪戯っぽい笑顔を香に向けながら言う。


「香?・・おまぁ・・俺に火ぃつけたんだから、責任とってくれるんだよな?」


「・・え?責任って?」


「わからないか?」


普通はこの状況下で言われているのだから、
気づくはずなのだが・・相手は香である。

ストレートな物言いでないと、受けてくれるわけもなかった。

リョウは小さく溜息をつき、香の耳元まで唇を寄せ低い声で囁く。


「だ・か・らぁ・・おまぁとモッコリしたいって言ってんの・・僕ちゃんは」


香はその言葉を聴くと、全身から湯気を出しながら固まってしまった。


「・・お・・おい香?・・・おーーいっ」


呼びかけても返事がない。そんな香に苦笑いしながら、リョウは言う。


「ったくしょーがねぇなぁっ・・でも・・
今回ばっかりは逃がしてやんねぇぞっ!!」


リョウはそう言って、硬直したままの香を、
俗に言う『お姫様抱っこ』をして、香の額にキスをする。

香は立ったまま意識を飛ばしていたのだが、
身体がフワっっと浮かぶような感覚に、吹っ飛んでいた意識は戻り、
自分が今どうなっているのか理解して、全身真っ赤にしながら香は俯いてしまった。


「っ・・/////」


「ぉっ?・・気がついたか?」


「ぅ・・ぅん//」


「香、さっきの返事まだきいてないんだけど・・さ?」


(さっきの返事?・・・ぁっリョ・・リョウとモッコリの事よ・・ね?///)


香が何と言ったらいいのか戸惑っていると、リョウは心底切なそうな表情でもう一度香に問う。


「俺とモッコリするの・・嫌か?」


そんなのは考えなくても答えは出ている。

香は真っ赤な顔を、リョウの胸に顔を埋めながら、小さくこぼした。


「ぃ・・嫌なわけない・・わよ・・////」


香のその小さな言葉は、リョウの耳にしっかりと届いた。

リョウは満足げに笑いながら、今までにない程弾んだ声で言う。


「そぉっかぁ♪んじゃぁ膳は急げってことでぇ♪僕ちゃんの部屋へレッツゴ~ッ♪♪」


「っ//////」


そんなリョウの腕の中で、
香は今日一日で何度意識を飛ばせばいいのだろうと本気で心配になっていたのだった。

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